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小剪刀手術の術後と再手術

中医で小剪刀の手術を受けて2日後、やはり15分くらい歩くと腰椎椎間板ヘルニアによる腰の痛みと共に左の臀部から太ももの裏、足先にかけて坐骨神経痛の痛みや痺れが出て歩けなくなってきます。(小剪刀とは手術器具の名前で手術方法ではなかったようです。正式な手術の名前が中医のため判らないので、そのまま小剪刀として記載しておきます)

3日後にウー医師へ中国人の友達に電話で連絡してもらい、前回の小剪刀の手術後も痛みなどの症状が改善していないことを伝えてもらいました。

この時、訪中から約3週間が過ぎていて、あと1週間で日本に帰国する日がやってくる時期でした。

こちらに来る時、飛行機や車での移動で辛かったので、何とか帰国日までに痛みだけでも止めて欲しいとお願いすると、別の部位に小剪刀の再手術をすることになりました。

更に3日後、帰国2日前に手術の為ウー医師のところへ行きました。

前回と同じく手術費用の75元を支払い、小剪刀を始めます。

腰や臀部、太ももの付け根などを指圧の様な触診をして特にツボを圧迫した時の様な痛みの強い場所を探していきます。

今回は左の臀部と腿の間くらいのところから小剪刀(手術器具)を刺しこむことになりました。

以前、見学させていただいた時のおじさんが、術後にはすっと歩いて帰っていたので、もう一度期待を込めての治療です。

小剪刀の手術は無事終了。ウー医師もこれでかなりマシになるだろうとおっしゃていました。

結果は手術後、前と同じように劇的な変化は感じられないまま、帰宅。

次の日、さらに次の日も今までと変わらずというか、逆に心なしか悪化したような感触でした。

まあ、術後と言うことであまり出歩かずにじっとしていたから、悪化したかどうかはハッキリとわからなかったのですが、改善したようには全く感じませんでした。

その時は小さいとは言え、痛みと恐怖を堪えて手術までしたのに腰椎椎間板ヘルニアと坐骨神経痛の症状が改善しないことに落胆していました。

そして、中国の病院ではやはり治らないんだ、日本に帰って整形外科できちんと治療してもらおうと思っていたのです。

結果的には小剪刀の手術は私には効果がありませんでした。

しかし、非常に安い治療費だったこともありますが、ウー医師が一生懸命、対応してくれたことには感謝しております。

不安を持っている私に手術を見学させてくれたり、言葉が判らないのですごく手間が掛かっただろうに出来るだけ丁寧に何度も説明してくれたり、手術の緊張をほぐすために音楽を掛けてくれたり、と本当に良くしていただいた彼の人柄で私はこの件で不満を持つことはありませんでした。

治らなかったのは残念ですが、後悔はしておりません。

明後日には帰国ですので、また残っている痛み止めのリリカSとロキソニンでしのぎながらの帰国となるのでした。

ちなみに、これが私の受けた唯一の手術で、これまで、そして現在受けている治療は全て「保存療法」と呼ばれている医療法です。

小剪刀という中医の手術を受ける

腰椎椎間板ヘルニアと坐骨神経痛の痛みを取る為に受ける手術の名前は中医で「小剪刀」と呼ばれる術式だそうです。(小剪刀とは手術器具の名前で手術方法ではなかったようです。正式な手術の名前が中医のため判らないので、そのまま小剪刀として記載しておきます)

この時期の私の腰椎椎間板ヘルニアと坐骨神経痛の症状は、以前よりも悪化していて、腰も痛いのですが、それよりも15~30分ほど歩くと左側の臀部から脚(太もも、膝裏、ふくらはぎ)にかけてひどい痛みが発生しその方が辛かったのです。

また、しばらく座っていたり、横になったりしていると痛みがなくなり、また15~30分ほどは普通に歩いたり動いたりすることが出来ました。


で、予定通り2日後に病院へ行きウー医師の元へ。

前回書いた様に麻酔なしで器具を刺すことの痛みへの恐怖を思いドキドキしながら治療用のベッドに横たわります。

そして手術に使う器具(小剪刀)を刺す場所の確認をします。

腰から臀部にかけて色々な場所を指先で圧迫し、一番痛い場所を探っていきました。

今回は左側の腰と臀部の境で背骨から10センチほど外側から刺すことになりました。

手術用の布を掛けて消毒。いよいよ手術が始まります。

私の不安感を和らげようと、ウー医師は自分の携帯を取り出し、中国の少し安らかな感じがする歌を掛けて私の頭の近くに置いてくれました。

前回も少し書いていますが、直径4,5mm×長さ15cmくらいで先端に平刃のついた手術器具(小剪刀)を刺し、体の中を探りながら押し込んでいきます。

私の感覚で場所を確認して最後の一押しをして手術は終了します。

通常の痛みの場合は取り敢えず我慢です。

ピリッと神経を刺すような痛みの時、これは神経を切断してはいけないので器具を一旦止めて進める方向を変えなければなりません。

ツボに入ったときの様なズンとくる痛みの場所が最後の一押しの場所です。

医師:「今はどんな痛みですか?」

私:「普通の痛みです」

医師:「今はどうですか?」

私:「ちょっとピリッとします」

というような具合で場所を確認しながら体の中にグリグリと器具を刺していきます。

医師:「ここはどんな痛みですか?」

私:「ズンとした痛みです」

医師:「では行きますよ」

「ボン!」という何かが体の中で弾ける様な小さな音が聞こえました。

小剪刀(器具)を抜き消毒をしてバンドエイドを貼ってもらいます。

この時、この手術の原理がやっと判りました。

腰椎椎間板ヘルニアと坐骨神経痛でも他の理由による腰痛でも同じなのでしょうが、

1)腰痛も神経痛も筋肉が緊張し、凝り固まって血行が悪くなっているのが原因です。

2)筋肉はちょうどゴムの束のようになっています。

3)だから、そのゴムの束の一部を切断して筋肉の引っ張る力を弱めれば痛みが治る。

と言うことのようです。

確かに、先日まで行っていた鍼治療や温熱治療、漢方薬なども、ツボを刺激したり温めたりして筋肉の緊張をほぐすことで治そうとしていました。

小剪刀の手術はそれをもっと強引に筋肉自体の一部を切断することで行う手術だったのです。

ですから最後の一押しの時に張りつめていた筋肉が切断され「ボン」という弾ける様な音が出たのです。

あと不思議なことに手術の痛み自体は思ったよりはマシで、まあ十分我慢できる範囲でした。

15分ほどして足の曲げ伸ばしをして術後の確認をしました。

しかし、最初の方で書いた様にしばらく横になっていると、痛みが無くなるので、手術で痛みが無くなったのか、寝てたら痛みが無くなったのかがハッキリわかりませんでした。

医師:「とりあえず、今日一日はあまり動かず、ゆっくりしていてください。」
    「シャワーは三日後から浴びてもらって結構です。」
    「多分、これで問題ないと思いますが、あなたの場合は痛みの範囲が広かったので、もしかすると更に1,2か所の手術が必要になるかもしれません。」
    「様子を見て痛みがまだあるようならいつでも私の携帯に電話してきてください。」

ということで、その日の小剪刀の手術は無事?終わったのです。

中医の手術を見学

中医の手術を見学させてもらうために朝から病院に行きました。

ウー医師から30分ほどしたら手術を受ける患者さんが来るのでそれまで待合の椅子で座っていてくれとのこと。

その患者さんは日常的に足腰が痛くてびっこを引きながらしか歩けない、50歳代の男性だそうです。

手術自体は昨日見た治療ベッドの並んだ部屋でするそうです。

表に「手術中」と赤いランプのついた手術室でするわけではなかったんですね。

そこに入れるのかと言う期待感もあったので、ちょっと残念と言う気持ちと、反面、それほど大がかりな手術じゃないんだという安心感とが入り混じったような気持ちでした。

まあ、どんな治療にせよ、他人の治療風景を見せてもらえるなんて、日本の病院ではまず考えられないおおらかさですよね。

私が中国人じゃなく、言葉もわからない日本人だから特別だったのかもしれませんが。

しばらくすると、患者の男性が娘さん?に付き添われながらやってきました。

治療台に患者を寝かせて、診察、手術の開始です。

ウー医師は患者の足を持ち上げたり、痛みのツボ?を確認するために指であちこち押したりしながら私に対して言葉とゼスチャーで説明を始めました。

「この人の足は今、ここまでしか曲がらない。そしてこうすると痛みを感じている。これを覚えておいてください。今からの手術でこの症状を治します。実際に見たら怖い手術じゃないと判りますよ。」

そして手術用の手袋をして、、先ほど押しながら目安を付けた臀部の場所に合わせて丸く切り抜いた手術用の布を掛けてから消毒薬のついた脱脂綿で消毒し、そしておもむろに10センチ×20センチくらいの金属製の箱を取り出しました。

中には消毒薬の付いたガーゼに乗せた金属製の細い棒状の道具が4,5本入っていました。

長さは15センチくらい、太さはちょうどボールペンの芯くらいのまっすぐな金属棒です。

そして片側の先端が刃長5mmくらいの彫刻刀の平刃のようになっています。

どうやらこれだけが手術の道具で、この金属棒を患者さんの臀部に刺すようです。

「麻酔は使わないんですか?」と尋ねると、「必要ない。まあ、黙ってじっくり見ていなさい。」とのこと。

そのまま患部にブスッと刺しはじめました。

後で教えてもらい、その時は知らない中国語だったのですが、
手術棒をぐりぐりと探るように動かしつつ刺していきながら
医師:「ここはどんな痛みを感じる?普通の痛みか?ビリッとする痛みか?ツボを押された時の様なズンとした痛みか?」

というのを聞きながら、患者の方も

患者:「そこは普通の痛みだ。そこはちょっとビリッとする。あ~そこはズンとした痛みだ。」

医師:「よし、ココだな!」

といって更にグイッと金属棒を差し込みました。

消毒からこの間、約10分ほど、これで手術は終了です。

後は傷口を消毒して普通のバンドエイドみたいなのを貼って、患者さんにしばらくそのまま寝ている様に言って手術用の手袋を外しました。

しばらくして、最初の診察時と同じ様に患者さんの足を持ち上げたり曲げたりすると、先ほどは少し曲げただけで痛がっていたのですが、かなり大きく曲げられるようになっていました。

そして、来る時にははっきりと判るくらいびっこを引いて歩いて来てたのに、帰りは注意して見なければ判らないくらい自然な歩行で帰っていきました。

医師:「どうです。治るでしょう。痛みも改善していますよね。」
    「安心しましたか?もし安心したなら貴方もこの手術を受けますか?」

私:「はい、痛そうだしちょっと怖いけど、私もこの手術を試してみます。」
 
   「手術費用はいくらくらい用意すればいいのですか?」

医師:「では、明後日の朝、手術をしますので来てください。」
    「手術費用も安くて、1回75元(当時のレートで約1200円)です。」

中医

中医でする腰椎椎間板ヘルニアと坐骨神経痛の治療の話を聞きました。

2週間続けた鍼治療と漢方薬の湿布や飲み薬の効果が無く失望している時に、今度は中国人の友達がまた別の病院に良い中医のお医者さんが居るよと言ってきました。

なんでもその友達のお母さんが私と同じように腰痛と脚の痛みがあったそうですが、その中医の病院で治療してもらったら1回の治療で痛みが治ったそうです。

治療法についての彼の中国語はあまり理解できませんでした。

しかし、腰椎椎間板ヘルニアと坐骨神経痛の痛みを止めないと仕事にも私生活にも影響が出ていましたし、既に一回、中国の病院を体験しているので度胸が付いたのでしょうか、取りあえず治るなら試してみようと思いその中医の病院に連れて行ってもらうことにしました。

今度はマンションからタクシーで15分くらいの近い場所にある小規模な総合病院でした。

前の病院でもそうでしたが、中国の病院では「中医」と言う、主に鍼治療や漢方などを主体とした、日本でいうなら鍼灸院と按摩と整形外科を足したような治療科があるようです。

中医では私の様な腰椎椎間板ヘルニアと坐骨神経痛やその他の骨格の問題やねん挫、その他の神経痛やリュウマチに限らず各種の痛みや婦人病などの症状を中国医学的な治療法で改善したりしているようです。

通常、日本である内科、外科、耳鼻科・・・と共に中医という治療科があります。

こちらの病院でも中医に3人の医師が居て、その中でウー先生と言う医師が腰痛や神経痛の治療が上手と言うことでその先生に診てもらうことになりました。

今回は通訳が居ないので腰が痛いことや歩くと足が痛くなることなど大体のことを友達からウー医師に伝えてもらった後、先日の病院で撮ってもらった腰部の背骨のMRIの画像写真とその時の診断書を渡して見てもらいました。

そして診察台に乗るよう言われ、中医の医師に足を上げたり横にしたり、腰を触診したりしてもらいました。

その結果、何か簡単な手術をすると言われました。

しかし、腰椎椎間板ヘルニアと坐骨神経痛の中医の手術の方法や内容についての中国語が私にとっては難しくて理解できませんでした。

・簡単な手術で入院せずに即日帰れる。
・手術自体は15分くらいで済む。
・今まで同じ治療を数百人の患者さんにしたことがある。

ということまでは理解しましたが、具体的な治療法については聞き取れなかったのです。

中国では珍しく非常に親切な医師で、一生懸命説明しようとしてくれてはいたのですが、「中国で手術」となると心配でたまりませんでした。

私は中医の手術の内容が理解できていないし、不安があるというのを片言の中国語で伝えました。

するとウー医師が、
「じゃあ、明日の午前中に同じ手術をする患者さんが居るから、その時に来て手術の様子を見たら良い。実際に見たら安心するだろう。それから手術を受けるかどうか決めたら良いよ。」
とのこと。

ではそうさせていただきますということで、ウー医師の手術を見せてもらいに再度明日、病院に来ることになりました。

そこの中医科では私の診察中にも多くの患者さんが来ていて、10台くらいの治療ベッドと首や腰の牽引治療の機器などがあり、鍼治療をしている方、電気治療、温熱治療、「気球」と呼ばれるガラス製のカップの内部の空気を暖めて真空にし腰や肩を吸引する中国式の治療を受けられている方、お灸の治療を受けている方など、色々な患者さんが居ました。
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