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回復の目途が立たないまま中国へ

腰椎椎間板ヘルニアと坐骨神経痛の腰痛や臀部、太もも、ふくらはぎの痛みと痺れの発症から5ヶ月が過ぎ、症状の回復が見られないまま6ヶ月目に入りました。

この度の日本滞在中の1ヶ月間では手術以外の保存療法として整形外科での牽引治療、ブロック注射などを受けても痛みは改善せず相変わらず肉体的にも精神的にも辛い日々を送っていました。

もし手術をするならどこの病院が良いか、どの先生が評価されているかなどをネットや友人知人などから調べながら、しかし出来れば手術をせずに保存療法で治したいとの思いを交錯させていました。

腰椎椎間板ヘルニアの手術はこれまでに受診した複数の整形外科の医師達も、ネットで調べる限り見た情報でも手術せずに済ませれるならしない方が良いという意見ばかりです。

しかしこの時点で思いつく保存療法についての病院や治療院での手術をしない保存治療は全て効果が無く、打つ手がない状態でした。

そうこうしながら時間は過ぎ、腰椎椎間板ヘルニアと坐骨神経痛の発症後、3度目の中国訪問の日がやってきました。

妻は私の病状を見かねて

「中国に行かずにそのまま日本に居たら良いじゃない。
 仕事だけでもやっとなのに、自分で食事を始め身の回りのことまでするなんて無理よ。
 家で上げ膳据え膳の食事をするだけでも一杯いっぱいじゃない。
 言葉の通じない国でもしもっと痛くなったり、万一のことが起こったらどうするの?」

と言ってくれましたが、間もなく1歳半になる子供を含めた家族の生活費を考えると完全に仕事を放りだすことは出来ません。

これまで腰が痛い、脚が痛いという方を

「ふーん、大変そうだけど、そこまでワァワァ言うほどの事じゃないだろう。」

くらいにしか思っていませんでしたが、実際に自分がなってみるとここまで辛いとは思いもよらない苦労でした。

出発前日の夜、子供を寝かしつけた後で30分間くらい妻が脚をマッサージしてくれました。

いよいよ中国に向けて出発する日が来て、妻が言いました。

「腰椎椎間板ヘルニアと坐骨神経痛もっと良い保存療法の治療法をあなたが中国に行っている間に探しておくからね。絶対に無理しないで無事に帰ってきてね。」

前回の帰国時と同様に最少の荷物、歩く距離を最小にする、機内では横になる・・・と、出来うる限りの万端の準備をして、痛みに耐えながら現地に向かいました。

薬局で買って一応準備はしていましたがロキソニンなどの痛み止めの薬はこれまでの経緯で効かないのが良くわかったので荷物に入れただけで服用せずに行きました。

牽引治療の結果

腰の牽引治療を整形外科で2週間続けた結果です。

さすがに毎日、牽引治療を受けに通院は出来ませんでしたが、2週間の間に合計7回の治療を受けました。

ブロック注射は最初の1回だけで、後は牽引治療と筋肉の緊張を取るお薬の服用を続けていました。

お医者さんの言う通り、私の腰椎椎間板ヘルニアと坐骨神経痛には痛みを感じさせない生活が良いということで、仕事も自宅での作業にして、病院以外はほとんど外出せずに過ごしていました。

後はスーパー銭湯に3回、温泉に筋肉のコリや張りをほぐしに入りに行ったのと、効く効かないは別にして肩こりも楽になるので十字式健康法の気功整体に1回行ったくらいです。

自宅での作業も椅子に座っていると痛くなってくるので、寝ながら出来るPC台を用意して横になってパソコン仕事をしていました。

で、牽引治療を続けた結果ですが、総合的な意味で痛みの症状の悪化はしませんでしたが特に回復した感じもありませんでした。

そして腰の痛みについてこれまでとは違った感覚の痛さに変わってきました。

牽引治療中にも少しだけですが腰が痛くなる時があったのですが、以前より鈍い痛みを感じるようになっていました。

最初に打った臀部の痛みを感じる痛点の神経を麻痺させるブロック注射も効果が無く、牽引治療を続けても改善している様子が無いので、整形外科の先生からもタイミングを見て手術をしなければならないだろうと言われました。

もし手術をすることになると少なくとも1ヵ月くらいの入院が必要になります。

確かに今でも仕事に支障が出ていますが、もし今すぐ丸々1か月以上も休むというのは無理なので、関係者に連絡や調整をして入院期間中に問題の無いように準備をする必要があります。

先生は手術を勧めてこられましたが、もうしばらく考えさせてくれと言って一旦保留にしてもらいました。

結局、今回の整形外科での牽引治療やお薬も私の腰椎椎間板ヘルニアと坐骨神経痛には効果が無くてまた振出しに戻ってしまったのです。

日本の一般的な病院による西洋医学的なアプローチの保存療法(ブロック注射、痛み止めや炎症を抑える薬、筋肉の緊張を緩和する薬、神経痛の痛みを抑える薬、牽引治療など)でこれまでに聞いていた治療法は全て効かなかったことになります。

この頃にはどんな整形外科に行っても薬の種類が変わるだけで腰椎椎間板ヘルニアと坐骨神経痛の痛みの緩和や解消の根本的な治療は出来ないんだ。

病院や医者を頼ってもどうにもならないという気持ちになっていました。

牽引治療と痛みのメカニズムの説明

牽引治療と痛み、腰椎椎間板ヘルニアと坐骨神経痛

ネットで調べた別の整形外科へ行き牽引治療、ブロック注射と痛みの出るメカニズムについての説明を聞いてきました。

この整形外科は自宅から車で30分位かかる所にあるのですが、腰椎椎間板ヘルニアと坐骨神経痛などの治療に定評のある病院みたいです。

以前撮ってもらったMRIの画像写真とこれまでに飲んできた薬を書いたお薬手帳を持って整形外科に行きました。

しかし、なんとまあ、患者さんの多いこと。

待合室のベンチも一杯で、診察が始まるまでに30分立ったまま、さらに30分座って待つことになってしまいました。

「先生の診察の前に腰部のレントゲンを撮りますのでこちらに来てください。」

と看護婦さんに呼ばれる頃には痛みを耐えて脂汗を流すような状態でした。

レントゲン撮影後、暫らくしてお医者さんによる診察開始です。

これまでの治療や現在の痛みの症状と状態を一通り伝えた後、診察台の上で脚を曲げたり腰を押したりして診断をしてもらいました。

医者:
「相当悪いね。一応、保存療法で始めてみるけど、改善しない場合は手術が必要になる可能性が高いよ。」
「ただし手術をしても全員が確実には治らないんで、あくまでも最終手段だけど君の場合、まだ悪化する恐れがあるからその時は覚悟しておいてね。」

この様に怖いことを言われて治療開始です。

痛みの大部分は坐骨神経痛による臀部から足にかけての痛みなので、脊椎へのブロック注射ではなく、臀部の痛みを感じる痛点の神経に向けてのブロック注射を腰の牽引治療の前に打ってもらいました。

この注射は小さな注射で、左側のお尻のあちこちにチクッチクッと5ヵ所くらい打っていきます。

そして先生が言ううには

「坐骨神経痛は痛みを感じ続けることで、痛点が過剰に敏感になり過ぎて関係ない刺激でも痛みとして感じるようになってしまうものなんだよ。」

「だから痛いことはしない。少しでも痛くなったら休むなどをして、痛みを感じさせずに生活することが大事だよ。」

「ロキソニンやリリカカプセルなどは君の場合、飲んでも無駄なので筋肉の緊張を取る薬を処方するね。」

「あとは向こうで腰の牽引治療を受けて、腰椎椎間板ヘルニアの出っ張って神経を圧迫している所を伸ばしてもらうね。」

「それと、しばらくは毎日、牽引治療に通院してね。」

ということで、約30分の腰の牽引治療をしてもらい、調剤薬局で薬を買って帰りました。

確かにこれまでにもネットなどで調べていると坐骨神経痛が発生するきっかけとして腰椎椎間板ヘルニアが関係します。

しかし坐骨神経痛による足腰の痛みと腰椎椎間板ヘルニアの有無には関係が無いとの記事を読んだことがあるので、この時は納得して先生の説明を聞くことが出来ました。

小剪刀手術の術後と再手術

中医で小剪刀の手術を受けて2日後、やはり15分くらい歩くと腰椎椎間板ヘルニアによる腰の痛みと共に左の臀部から太ももの裏、足先にかけて坐骨神経痛の痛みや痺れが出て歩けなくなってきます。(小剪刀とは手術器具の名前で手術方法ではなかったようです。正式な手術の名前が中医のため判らないので、そのまま小剪刀として記載しておきます)

3日後にウー医師へ中国人の友達に電話で連絡してもらい、前回の小剪刀の手術後も痛みなどの症状が改善していないことを伝えてもらいました。

この時、訪中から約3週間が過ぎていて、あと1週間で日本に帰国する日がやってくる時期でした。

こちらに来る時、飛行機や車での移動で辛かったので、何とか帰国日までに痛みだけでも止めて欲しいとお願いすると、別の部位に小剪刀の再手術をすることになりました。

更に3日後、帰国2日前に手術の為ウー医師のところへ行きました。

前回と同じく手術費用の75元を支払い、小剪刀を始めます。

腰や臀部、太ももの付け根などを指圧の様な触診をして特にツボを圧迫した時の様な痛みの強い場所を探していきます。

今回は左の臀部と腿の間くらいのところから小剪刀(手術器具)を刺しこむことになりました。

以前、見学させていただいた時のおじさんが、術後にはすっと歩いて帰っていたので、もう一度期待を込めての治療です。

小剪刀の手術は無事終了。ウー医師もこれでかなりマシになるだろうとおっしゃていました。

結果は手術後、前と同じように劇的な変化は感じられないまま、帰宅。

次の日、さらに次の日も今までと変わらずというか、逆に心なしか悪化したような感触でした。

まあ、術後と言うことであまり出歩かずにじっとしていたから、悪化したかどうかはハッキリとわからなかったのですが、改善したようには全く感じませんでした。

その時は小さいとは言え、痛みと恐怖を堪えて手術までしたのに腰椎椎間板ヘルニアと坐骨神経痛の症状が改善しないことに落胆していました。

そして、中国の病院ではやはり治らないんだ、日本に帰って整形外科できちんと治療してもらおうと思っていたのです。

結果的には小剪刀の手術は私には効果がありませんでした。

しかし、非常に安い治療費だったこともありますが、ウー医師が一生懸命、対応してくれたことには感謝しております。

不安を持っている私に手術を見学させてくれたり、言葉が判らないのですごく手間が掛かっただろうに出来るだけ丁寧に何度も説明してくれたり、手術の緊張をほぐすために音楽を掛けてくれたり、と本当に良くしていただいた彼の人柄で私はこの件で不満を持つことはありませんでした。

治らなかったのは残念ですが、後悔はしておりません。

明後日には帰国ですので、また残っている痛み止めのリリカSとロキソニンでしのぎながらの帰国となるのでした。

ちなみに、これが私の受けた唯一の手術で、これまで、そして現在受けている治療は全て「保存療法」と呼ばれている医療法です。

小剪刀という中医の手術を受ける

腰椎椎間板ヘルニアと坐骨神経痛の痛みを取る為に受ける手術の名前は中医で「小剪刀」と呼ばれる術式だそうです。(小剪刀とは手術器具の名前で手術方法ではなかったようです。正式な手術の名前が中医のため判らないので、そのまま小剪刀として記載しておきます)

この時期の私の腰椎椎間板ヘルニアと坐骨神経痛の症状は、以前よりも悪化していて、腰も痛いのですが、それよりも15~30分ほど歩くと左側の臀部から脚(太もも、膝裏、ふくらはぎ)にかけてひどい痛みが発生しその方が辛かったのです。

また、しばらく座っていたり、横になったりしていると痛みがなくなり、また15~30分ほどは普通に歩いたり動いたりすることが出来ました。


で、予定通り2日後に病院へ行きウー医師の元へ。

前回書いた様に麻酔なしで器具を刺すことの痛みへの恐怖を思いドキドキしながら治療用のベッドに横たわります。

そして手術に使う器具(小剪刀)を刺す場所の確認をします。

腰から臀部にかけて色々な場所を指先で圧迫し、一番痛い場所を探っていきました。

今回は左側の腰と臀部の境で背骨から10センチほど外側から刺すことになりました。

手術用の布を掛けて消毒。いよいよ手術が始まります。

私の不安感を和らげようと、ウー医師は自分の携帯を取り出し、中国の少し安らかな感じがする歌を掛けて私の頭の近くに置いてくれました。

前回も少し書いていますが、直径4,5mm×長さ15cmくらいで先端に平刃のついた手術器具(小剪刀)を刺し、体の中を探りながら押し込んでいきます。

私の感覚で場所を確認して最後の一押しをして手術は終了します。

通常の痛みの場合は取り敢えず我慢です。

ピリッと神経を刺すような痛みの時、これは神経を切断してはいけないので器具を一旦止めて進める方向を変えなければなりません。

ツボに入ったときの様なズンとくる痛みの場所が最後の一押しの場所です。

医師:「今はどんな痛みですか?」

私:「普通の痛みです」

医師:「今はどうですか?」

私:「ちょっとピリッとします」

というような具合で場所を確認しながら体の中にグリグリと器具を刺していきます。

医師:「ここはどんな痛みですか?」

私:「ズンとした痛みです」

医師:「では行きますよ」

「ボン!」という何かが体の中で弾ける様な小さな音が聞こえました。

小剪刀(器具)を抜き消毒をしてバンドエイドを貼ってもらいます。

この時、この手術の原理がやっと判りました。

腰椎椎間板ヘルニアと坐骨神経痛でも他の理由による腰痛でも同じなのでしょうが、

1)腰痛も神経痛も筋肉が緊張し、凝り固まって血行が悪くなっているのが原因です。

2)筋肉はちょうどゴムの束のようになっています。

3)だから、そのゴムの束の一部を切断して筋肉の引っ張る力を弱めれば痛みが治る。

と言うことのようです。

確かに、先日まで行っていた鍼治療や温熱治療、漢方薬なども、ツボを刺激したり温めたりして筋肉の緊張をほぐすことで治そうとしていました。

小剪刀の手術はそれをもっと強引に筋肉自体の一部を切断することで行う手術だったのです。

ですから最後の一押しの時に張りつめていた筋肉が切断され「ボン」という弾ける様な音が出たのです。

あと不思議なことに手術の痛み自体は思ったよりはマシで、まあ十分我慢できる範囲でした。

15分ほどして足の曲げ伸ばしをして術後の確認をしました。

しかし、最初の方で書いた様にしばらく横になっていると、痛みが無くなるので、手術で痛みが無くなったのか、寝てたら痛みが無くなったのかがハッキリわかりませんでした。

医師:「とりあえず、今日一日はあまり動かず、ゆっくりしていてください。」
    「シャワーは三日後から浴びてもらって結構です。」
    「多分、これで問題ないと思いますが、あなたの場合は痛みの範囲が広かったので、もしかすると更に1,2か所の手術が必要になるかもしれません。」
    「様子を見て痛みがまだあるようならいつでも私の携帯に電話してきてください。」

ということで、その日の小剪刀の手術は無事?終わったのです。

中医の手術を見学

中医の手術を見学させてもらうために朝から病院に行きました。

ウー医師から30分ほどしたら手術を受ける患者さんが来るのでそれまで待合の椅子で座っていてくれとのこと。

その患者さんは日常的に足腰が痛くてびっこを引きながらしか歩けない、50歳代の男性だそうです。

手術自体は昨日見た治療ベッドの並んだ部屋でするそうです。

表に「手術中」と赤いランプのついた手術室でするわけではなかったんですね。

そこに入れるのかと言う期待感もあったので、ちょっと残念と言う気持ちと、反面、それほど大がかりな手術じゃないんだという安心感とが入り混じったような気持ちでした。

まあ、どんな治療にせよ、他人の治療風景を見せてもらえるなんて、日本の病院ではまず考えられないおおらかさですよね。

私が中国人じゃなく、言葉もわからない日本人だから特別だったのかもしれませんが。

しばらくすると、患者の男性が娘さん?に付き添われながらやってきました。

治療台に患者を寝かせて、診察、手術の開始です。

ウー医師は患者の足を持ち上げたり、痛みのツボ?を確認するために指であちこち押したりしながら私に対して言葉とゼスチャーで説明を始めました。

「この人の足は今、ここまでしか曲がらない。そしてこうすると痛みを感じている。これを覚えておいてください。今からの手術でこの症状を治します。実際に見たら怖い手術じゃないと判りますよ。」

そして手術用の手袋をして、、先ほど押しながら目安を付けた臀部の場所に合わせて丸く切り抜いた手術用の布を掛けてから消毒薬のついた脱脂綿で消毒し、そしておもむろに10センチ×20センチくらいの金属製の箱を取り出しました。

中には消毒薬の付いたガーゼに乗せた金属製の細い棒状の道具が4,5本入っていました。

長さは15センチくらい、太さはちょうどボールペンの芯くらいのまっすぐな金属棒です。

そして片側の先端が刃長5mmくらいの彫刻刀の平刃のようになっています。

どうやらこれだけが手術の道具で、この金属棒を患者さんの臀部に刺すようです。

「麻酔は使わないんですか?」と尋ねると、「必要ない。まあ、黙ってじっくり見ていなさい。」とのこと。

そのまま患部にブスッと刺しはじめました。

後で教えてもらい、その時は知らない中国語だったのですが、
手術棒をぐりぐりと探るように動かしつつ刺していきながら
医師:「ここはどんな痛みを感じる?普通の痛みか?ビリッとする痛みか?ツボを押された時の様なズンとした痛みか?」

というのを聞きながら、患者の方も

患者:「そこは普通の痛みだ。そこはちょっとビリッとする。あ~そこはズンとした痛みだ。」

医師:「よし、ココだな!」

といって更にグイッと金属棒を差し込みました。

消毒からこの間、約10分ほど、これで手術は終了です。

後は傷口を消毒して普通のバンドエイドみたいなのを貼って、患者さんにしばらくそのまま寝ている様に言って手術用の手袋を外しました。

しばらくして、最初の診察時と同じ様に患者さんの足を持ち上げたり曲げたりすると、先ほどは少し曲げただけで痛がっていたのですが、かなり大きく曲げられるようになっていました。

そして、来る時にははっきりと判るくらいびっこを引いて歩いて来てたのに、帰りは注意して見なければ判らないくらい自然な歩行で帰っていきました。

医師:「どうです。治るでしょう。痛みも改善していますよね。」
    「安心しましたか?もし安心したなら貴方もこの手術を受けますか?」

私:「はい、痛そうだしちょっと怖いけど、私もこの手術を試してみます。」
 
   「手術費用はいくらくらい用意すればいいのですか?」

医師:「では、明後日の朝、手術をしますので来てください。」
    「手術費用も安くて、1回75元(当時のレートで約1200円)です。」

中医

中医でする腰椎椎間板ヘルニアと坐骨神経痛の治療の話を聞きました。

2週間続けた鍼治療と漢方薬の湿布や飲み薬の効果が無く失望している時に、今度は中国人の友達がまた別の病院に良い中医のお医者さんが居るよと言ってきました。

なんでもその友達のお母さんが私と同じように腰痛と脚の痛みがあったそうですが、その中医の病院で治療してもらったら1回の治療で痛みが治ったそうです。

治療法についての彼の中国語はあまり理解できませんでした。

しかし、腰椎椎間板ヘルニアと坐骨神経痛の痛みを止めないと仕事にも私生活にも影響が出ていましたし、既に一回、中国の病院を体験しているので度胸が付いたのでしょうか、取りあえず治るなら試してみようと思いその中医の病院に連れて行ってもらうことにしました。

今度はマンションからタクシーで15分くらいの近い場所にある小規模な総合病院でした。

前の病院でもそうでしたが、中国の病院では「中医」と言う、主に鍼治療や漢方などを主体とした、日本でいうなら鍼灸院と按摩と整形外科を足したような治療科があるようです。

中医では私の様な腰椎椎間板ヘルニアと坐骨神経痛やその他の骨格の問題やねん挫、その他の神経痛やリュウマチに限らず各種の痛みや婦人病などの症状を中国医学的な治療法で改善したりしているようです。

通常、日本である内科、外科、耳鼻科・・・と共に中医という治療科があります。

こちらの病院でも中医に3人の医師が居て、その中でウー先生と言う医師が腰痛や神経痛の治療が上手と言うことでその先生に診てもらうことになりました。

今回は通訳が居ないので腰が痛いことや歩くと足が痛くなることなど大体のことを友達からウー医師に伝えてもらった後、先日の病院で撮ってもらった腰部の背骨のMRIの画像写真とその時の診断書を渡して見てもらいました。

そして診察台に乗るよう言われ、中医の医師に足を上げたり横にしたり、腰を触診したりしてもらいました。

その結果、何か簡単な手術をすると言われました。

しかし、腰椎椎間板ヘルニアと坐骨神経痛の中医の手術の方法や内容についての中国語が私にとっては難しくて理解できませんでした。

・簡単な手術で入院せずに即日帰れる。
・手術自体は15分くらいで済む。
・今まで同じ治療を数百人の患者さんにしたことがある。

ということまでは理解しましたが、具体的な治療法については聞き取れなかったのです。

中国では珍しく非常に親切な医師で、一生懸命説明しようとしてくれてはいたのですが、「中国で手術」となると心配でたまりませんでした。

私は中医の手術の内容が理解できていないし、不安があるというのを片言の中国語で伝えました。

するとウー医師が、
「じゃあ、明日の午前中に同じ手術をする患者さんが居るから、その時に来て手術の様子を見たら良い。実際に見たら安心するだろう。それから手術を受けるかどうか決めたら良いよ。」
とのこと。

ではそうさせていただきますということで、ウー医師の手術を見せてもらいに再度明日、病院に来ることになりました。

そこの中医科では私の診察中にも多くの患者さんが来ていて、10台くらいの治療ベッドと首や腰の牽引治療の機器などがあり、鍼治療をしている方、電気治療、温熱治療、「気球」と呼ばれるガラス製のカップの内部の空気を暖めて真空にし腰や肩を吸引する中国式の治療を受けられている方、お灸の治療を受けている方など、色々な患者さんが居ました。

自分の症状をネットで調べると

出国前日、腰椎椎間板ヘルニアと坐骨神経痛が始まって6日目の朝。

寝起きの腰痛は昨日までと同じくらいでした。

取り敢えず普段なら30分くらいで終わるパッキングなんですが、腰が痛くならない様に一時間程掛けてボチボチとやって明日の出発の準備は整いました。

この日は何処にも行かずに家に居たので、歩いていない為か脚の痛みはほとんどありませんでした。

昼食の後も腰痛と脚痛を回復させる為に、布団の中でダラダラとiPadでネットサーフィンをしたり、うたた寝をしたりして過ごしました。

晩御飯は妻の手料理ですが、しばらくは食べる機会の限られる日本の家庭の味を楽しみ、子供と一緒にゆっくりと風呂に入って、夜の9時半頃には寝室に入ってました。

いつもの寝る時間よりもずっと早い時間ですし昼寝もしていたので、眠くなるまで布団の中でネットサーフィンをしているうちに、ふと思い出したように「腰痛」「ヘルニア」「脚の痛み」とかを検索して何となく読み進める内に、
腰椎椎間板ヘルニア、腰椎椎間板狭窄症、坐骨神経痛といった記事に行き当たりました。

そこには、今の自分の症状に当てはまるような内容がたくさん見つかりました。

内容を見ながら進めて行く内に、手術や入院が必要、なかなか治らない、痛みが止まらない、繰り返し再発、日頃から生活に注意して毎日運動やストレッチなどをする、後遺症、最悪の場合は下半身麻痺や障害が残る場合もある、といったような、今まで自分が考えていなかったような恐ろしい内容がたくさん目につきました。

「え、これ何? もし私の今の症状が本当に椎間板ヘルニアや坐骨神経痛だったら、そしてもし悪化するようならこんなことになるの?」

「ほっといたら勝手に治るものではなく、下手したら悪化する一方?」

「椎間板ヘルニアとか脊椎間狭窄症の場合、手術やリハビリでまともな日常生活が送れるようになるまで1~2ヶ月以上もかかる場合があるの?」

「これって、整形外科でレントゲンとか撮って貰ってちゃんと診察してもらい、早目にキチンとした治療を受けて治しといた方がええんとちゃうか」

などと、椎間板ヘルニアや脊椎間狭窄症や坐骨神経痛について見ている内に、にわかに不安になってきました。

しかし、飛行機のチケットは既に購入済み、明日の朝には家を出て行かなければなりませんので、もう日本で整形外科に行く時間はありません。

「次回(約1ヶ月後)、日本に帰って来たらすぐに整形外科に行こう」
「まだ今なら手術や長い期間の治療をしなくても、数回程度、整形外科で診てもらえば直ぐに痛みも無くなり元どおりになるよね。」

そのように思いながら、その日はそのまま眠りにつきました。

この時はまだ、その後に次々と起こってくる苦痛とトラブルを知らずにいたのです。
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